プラスチックごみの海洋流出や将来的に予想される石油資源の枯渇など、プラスチック素材を取り巻く環境は常に厳しいものといえます。一方、感染症の流行をきっかけに宅配サービスの利用やテイクアウト形態の導入が進み、外食していた物を自宅で消費するスタイルも広まった現在では業務用食品容器が欠かせない資材となっています。テイクアウト形態の販売は店舗を構えない移動販売や客席のない厨房だけの店舗でも可能な業務形態であり、人件費や店舗にかかる固定費を削減できるメリットもありますが、販売に際して使い切りの食器を必要とするのが特徴です。テイクアウト形態でより満足度の高いサービスを提供するためには、使い切りの業務用食品容器にもこだわりが求められます。
環境に配慮した業務用食品容器を選ぶ場合、真っ先に選択肢となるのは紙製容器です。紙製容器は中身が見えないと考えるかもしれませんが、半透明の紙やプラスチックフィルムを組み合わせた窓付きのフードボックスを利用すればサンドイッチやスイーツも美味しそうに見えます。また、繁殖力の強い竹を使ったバンブーパルプや、サトウキビの搾りかすを使ったバガス素材は樹木由来のパルプよりも再生可能性が高く環境的です。このほかにもパーム油を搾った後のパームヤシカサを用いた食品容器や間伐材を活用した食器もあるので、業務用食品容器の脱プラスチックを進めるなら環境的で再生可能性の高い素材を選択するのがおすすめです。